歯を修復治療するには、クラウン(被せ物)とインレー(詰め物)があります。当医院では、皆さんの要望に応じてさまざまなケースに適した方法をご用意しています。
「ダイレクトボンディング」「オールセラミック」は、自由診療になります。
※「光重合コンポジットレジン」「CAD/CAM冠」は保険内診療です。
料金等詳しくは、当医院のスタッフにお尋ね下さい。
当医院では審美性や安全性が良い物として、以下の3つの修復物・補綴物をお勧めしています。
1.自費光重合コンポジットレジン(ダイレクトボンディング)
当院では、できるだけ歯を削らない【ダイレクトボンディング】をお勧めします。
1回の治療でナチュラルな色になります。
奥歯の治療と言えば「銀歯」と思われる方も多いと思います。一昔前には、当たり前のように入れていた銀色の詰め物は、実は先進国の中でも日本だけです。最近、この光重合コンポジットレジンは、強度は良くなり、また歯との接着剤の性能も向上したので、前歯はもちろん奥歯の治療でも、このレジンを使用することが多くなりました。当院では、保険治療ではもちろん、自費治療でも光重合コンポジットレジン【ダイレクトボンディング】を行っています。
銀歯のように型取りをしなくて良いです。また仮歯も入れなくても良いので、初回で治療が完了します。※状態により2回目に最終研磨で来院することもあります。
コンポジットレジン(セラミックとレジンを混ぜ合わせた強化プラスチック素材)を歯との接着剤を使用して直接充填する治療方法なので、虫歯の部分だけを削り、治療後の予後が良好で、詰めた間からの虫歯の再発も少ないです。
自費のコンポジットレジンは、粒子が細かく作られていて、研磨すると保険の材料より光沢感があります。また、天然の歯と比べて硬すぎることもなく、ほぼ同程度の強度で、天然歯のような美しく自然な色彩になります。また、数種類の色のレジンを組み合わせることで、患者さんの天然歯に近い色で詰めることもできます。
治療回数 | 1回の治療で完了する。 | 型取りして次に装着するので2回治療が必要である。 |
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歯を削る量 | 最小限で可能である。 | 虫歯以外に大きく削る必要がある。 |
審美性 | 自然な歯に近い仕上がり。 | 銀色が目立つ。 |
修理の方法 | 欠けた場合は、その部分だけを補修することができる。 | 再度、型取りして再製する必要がある。 |
小さな範囲であれば可能ですが、まずはご相談ください。
ダイレクトボンディング法は、虫歯治療後にキレイに詰め治す治療に向いています。また小さな銀歯の詰め物のやり変えも可能です。その場合、健康な歯質を少し削除しないとできません。また、大きな範囲の修復には耐久性の点から考慮すると不向きな治療法です。
また、上下の歯のかみ合わせが悪いと治療できない場合もあります。まずは、お気軽にご相談下さい。お口の中を診査診断して、治療可能か判断させて頂きます。
※虫歯が無い場合は「保険外治療」(自費)となります。その他、料金等は当院までお尋ねください。
ダイレクトボンディングに限らず、深い虫歯(象牙質まで進んだ深い虫歯)の治療は、治療後に冷水痛、噛んだ時の違和感が出ることがあります。状態にもよりますが、数ヵ月経過を診るか、知覚過敏の処置(数回しみなくなる透明な薬を塗布)をします。自発痛が続くようであれば神経を取る処置(根管治療)をします。どんな処置でも、経過を診るためにその後の「定期健診」をお勧めします。
※「インレー以外にも「クラウン(冠)」や「1本欠損のブリッジ(欠損しているすぐ隣の2本の歯へつなげる)」も行っています。ただし、残っている歯の状態が良くない場合や上下のかみ合わせが良くない場合、重度の歯周病がある場合等はできないこともあります。治療の不可は「口腔内の状態を診査診断」して判断させて頂きます。
2.CAD/CAM冠(キャドキャム冠)
保険が適用になる白い歯をCAD/CAM(キャドキャム)冠と言います。
CAD/CAM(キャドキャム)とは、クラウンなどの補綴物のデータをコンピューターで読み込み、そのデータをもとに専用の機器で歯の素材となるハイブリッドセラミックレジン・ブロックを削り出して歯(かぶせ物)を作製します。
審美性に優れたセラミックですが、実は自然歯と比べて硬すぎるという欠点があります。ハイブリッドセラミックレジンは、セラミックに硬質レジン(プラスチック)を混合し、より自然の歯に近い硬さを再現した素材です。レジンの軟らかさが加わることで、強度と耐久性・審美性の高いかぶせ物がご提供できます。
CAD/CAM冠の保険適用は「クラウン(かぶせ物)」に限ります。
小臼歯と第一大臼歯(上下左右第2大臼歯が残っていた場合)に限ってインレーにも保険適応ですが、当院では予防歯科の概念(健康な歯をなるべく残す事が大切であること)からお勧めしません。インレーの虫歯治療には、光重合のコンポジットレジンでの治療をお勧めします。
上下左右前から4番・5番の歯以外にも、上下左右7番の奥歯が残っている方に限り、上下の6番の奥歯を保険で白い歯にできます。
※CAD/CAM冠は年々物性が向上してきていますが、従来の金属冠や保険外のセラミック冠に比較すると強度が劣ります。
保険制度上は適用可能な部位であっても上下のかみ合わせの状態や神経のある歯は、使用をお勧めできない場合もありますので、その際はご説明いたします。
3.オールセラミック冠
セラミックス(陶材)のみでできた補綴物です。
自然の歯に近い性質を持ち抜群の透明感と奥歯でも使用できる強度があります。金属を全く使用していないため、金属が溶け出すことによる歯茎の黒ずみや金属アレルギーの心配もありません。
前歯の場合、歯科医師の私が、診察室で患者さんの歯の色を見てそれにあった色を、専属の歯科技工士さんへ伝えてその色で製作します。
クラウンの場合、ファイバーコア(白い土台)を使用します。
金属のコアを用いた場合、透明感のあるオールセラミッククラウンでは金属色が透けてしまい、せっかくの審美性が失われることになります。ファイバーコアは、オールセラミックとの相性が良く、より審美的で体にやさしい治療になります。