むし歯治療
山梨県甲府市のくまざわ歯科医院では、むし歯治療において「なるべく削らない」「できるだけ神経を残す」ことを大切にしています。
歯は一度削ると元に戻りませんし、神経を失うと歯は弱くなってしまいます。
当院では、歯を長く守るために必要最小限の治療を心がけており、拡大鏡やむし歯検知液、MTAセメントなど、最新の技術と材料を活用して、歯の寿命を最大限に延ばす治療を行っています。
できる限り”歯を保存”する治療を行います。
歯髄は神経と歯に栄養や酸素を運ぶ血管が通っていて、歯の命を支えています。
お口の健康のために生きた歯を残したいので、歯髄がダメージを受けたときは、できるだけその被害を最小限にして歯髄を保護する治療を行います。
削ったために、時には歯髄の一部が見えてしまうこともあります。
そんな時は、歯髄の上に薬剤を塗る『歯髄覆とう処置(しずいふくとうしょち)』をして、刺激や細菌から歯髄を守り、歯の命を救います。
感染部分を取り除いたあと、歯髄覆とう処置をして保護しながら新しい象牙質（第２象牙質）ができるまで様子をみます。
すぐに修復をしないので少し痛みがありますが、うまくいくと歯を生きたまま損なわず（歯の神経を取らない）に修復治療ができます。
「歯を削らない」治療のための取り組み
私たちの目標は、「健康な歯をできるだけ残すこと」です。
そのため、むし歯治療では必要最小限の切削にとどめ、健全な歯質を可能な限り守ります。
コンポジットレジン（CR）治療
コンポジットレジンとは、むし歯を削った後に詰める白いプラスチック素材のことです。
保険診療で使える素材でありながら、審美的で、最小限の切削で済むのが特徴です。
特に小さなむし歯や前歯の治療に適しており、1回の治療で完了することも多いため、身体的・経済的な負担を減らせます。
拡大鏡（ルーペ）による精密治療
肉眼では見えにくいむし歯の取り残しや健康な歯質との境界を、拡大鏡でしっかりと確認しながら治療を行います。
これにより、削る量を最小限に抑えつつ、むし歯だけを確実に除去できます。
う蝕検知液でむし歯だけを正確に除去
むし歯部分だけに反応する染色液「う蝕検知液」を使用し、健康な歯質を傷つけずにむし歯だけを丁寧に取り除くことができます。
痛みの少ない、やさしい治療を心がけています
「歯医者＝痛い」というイメージを払拭するため、くまざわ歯科医院ではできるだけ痛みを感じさせない治療を徹底しています。
表面麻酔
麻酔の注射を打つ前に、表面に麻酔ジェルを塗布して感覚を鈍らせ、針の痛みを軽減します。
極細針の使用
当院では、現在使える中でもっとも細い針を使用。痛点を刺激しにくく、痛みを最小限に抑えた麻酔注射が可能です。
カートリッジウォーマー
冷たい麻酔液をそのまま注入すると痛みを感じやすくなります。
そこで、専用のウォーマーで麻酔薬を体温に近い温度に温めてから注射しています。
声かけとコミュニケーション
不安を感じやすい治療中も、優しくお声がけしながら治療を進めます。
緊張を和らげることで、痛みの感じ方も大きく変わります。
治療前・治療後のカウンセリングを大切にしています
当院では、カウンセリングを通じて患者さまの不安を取り除き、納得して治療を受けていただくことを大切にしています。
初診時カウンセリング
お口の悩みや不安、過去の治療経験などをしっかりお聞きし、患者さまのご希望に沿った治療を心がけます。
セカンドカウンセリング
検査結果をもとに、今後の治療計画をご提案。治療方法、通院期間、費用なども詳しく説明します。
治療前・治療後のご説明
毎回の治療前に「今日はどこを治療するのか」、治療後には「どんな処置を行ったのか」を丁寧にご説明します。
むし歯の進行と治療内容
むし歯は進行段階によって治療法が大きく異なります。
当院では、それぞれの状態に最適な治療を行います。
CO（初期虫歯）
歯の表面が溶けて白濁して透明感を失った状態。
ブラッシング指導と再石灰化を促し自然治癒を目指します。
歯は削らずに虫歯の予防処置（フッ素塗布）を行い、強い歯質を作ります。
C1（エナメル質の虫歯）
表面のエナメル質が溶け虫歯が始まった状態。
ＣＯと同様、ブラッシング指導と再石灰化を促進し自然治癒を目指します。
エナメル質には神経がないため、痛みはありません。
正しいホームケアを行い、虫歯の進行を抑えられれば削らずに済みます。
C2（象牙質の虫歯）
虫歯が象牙質まで達した状態。
象牙質はエナメル質より柔らかいため虫歯の進行が早く、徐々に痛みや冷たい物がしみるなどの自覚症状が出てきます。
虫歯に侵された象牙質を除去し詰め物をします。
C3（歯髄に達した虫歯）
虫歯が歯髄にまで進行し大きな穴が開いた状態。
炎症を起こしズキズキと激しい痛みがあります。
虫歯が歯髄まで進行すると歯髄は死んでしまうため、虫歯に侵された歯髄と象牙質を除去し、根管内を除菌・清掃（根管治療）します。
きちんと除菌して密封することで、歯を残せる可能性はあります。
C4（末期状態の虫歯）
歯冠部（歯の頭の部分）が溶けて、歯根だけが残った状態です。
歯髄は死んでしまっているため痛みは感じません。
場合によっては、歯根の先に袋状に膿がたまり出し、歯を残すことも困難になります。
歯を残せる場合は根管治療を行い、被せ物で修復しますが、残せない場合には、ブリッジや入れ歯（この間削除）による治療を行います。
虫歯の治療は進行状況によって異なります。
強い痛みを感じて来院される患者様の多くは、C3以上の虫歯であることがほとんどです。
ここまで虫歯が進行していると、歯を削らなければ、治すことはできません。
反対に、CO・C1レベルの虫歯の場合、ほとんど痛みを感じることがないため、歯科医院へ行かないと、発見することは難しいでしょう。
ただ、このレベルの虫歯治療であれば、歯を削ることも麻酔をすることもなく、この場合「虫歯の予防処置」をお勧めします。
虫歯を早期に発見し、歯を削らないためにも、定期健診を受診して大切な歯を守っていきましょう。
